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Hiroko Amano

- 天野 浩子 -

本展覧会によせて

私が初めて小山町を訪れたのは2016年の秋です。この町にアトリエを構えている友人を訪ねました。高低差のある道を車で走り、街のいろいろな場所を見学しました。晩秋の植物の濃い色合いやお会いした方々の優しさなど、そこには余白をたっぷりとった絵のような快さを感じました。
このたび豊門会館で展示する機会をいただき、まず思い出したのがこの記憶です。ゆったりとした穏やかさの中に少しの寂寥感を含んでいる、そんなイメージが浮かびました。そのイメージを保持しつつ、改築後の豊門会館に展示したい彫刻作品を制作しました。
水のない空っぽの池には、生命の存在を予感するような作品を置いてみたいと思いました。室内から庭の眺めとともに見たのちに、池の中に降りて触って鑑賞していただければ嬉しいです。また洋室には、岡田ユアンさんの詩から発想を得た作品を展示します。文字を彫刻の要素として取り入れ、石に彫りました。どうぞご覧ください。

本展覧会 作品展示風景

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